人事・総務のご担当者さま、そして経営者のみなさま。こんにちは。ハカルです。今日は、少し実務の話をさせてください。
2026年10月1日から、法律(改正労働施策総合推進法)が変わります。ざっくり言うと、「カスハラ対策」と「就活・求職者へのセクハラ対策」が、会社の"義務"になる、ということです。
「義務」と聞くと身構えますよね。でも、正しく順番を知れば、そんなに難しい話ではありません。何が変わって、放っておくとどうなって、まず何から手をつければいいか——整理していきましょう。
おさらいです。ハラスメント対策の義務化は、段階的に進んできました。
・2020年:パワハラ防止が大企業の義務に(いわゆるパワハラ防止法)。
・2022年:中小企業もすべて対象に。
・そして2026年10月:ここにカスハラと就活セクハラが新たに加わります。
つまり今回は、「社内(従業員どうし)」に加えて、「社外(お客さま)」や「これから入る人(求職者)」からのハラスメントにも、会社が備えなさい——という方向への一歩なんです。
お客さまや取引先からの、行きすぎた言動——長時間の拘束、土下座の強要、人格を否定する暴言、SNSでのさらし……。こうしたカスタマーハラスメントから、会社は従業員を守る措置をとることが義務になります。
ポイントは、「正当なクレーム」と「カスハラ」は別ものだということ。商品やサービスへの正しい指摘まで拒否する話ではありません。線引きが必要で、その基準を会社として持っておくことが求められます。
もうひとつが、採用選考中の学生や求職者に対するセクハラの防止です。面接やOB・OG訪問、インターンの場での不適切な言動が対象になります。
「まだ社員じゃないから社内ルールの外」——この考え方が、通用しなくなります。会社の「顔」として学生と接する社員の言動も、会社の責任として問われる、ということです。採用担当だけでなく、面接に関わる全員に関係します。
法律が求める「措置義務」は、むずかしい言葉ですが、中身は大きく3つです。パワハラのときと同じ枠組みなので、すでに対応している会社は延長線上で考えられます。
「罰金があるの?」とよく聞かれます。この措置義務に、直接の罰則(いくら払え、という規定)はありません。ただ、安心はできません。
義務を果たしていない会社には、国から助言・指導・勧告が入ります。そして勧告に従わない場合は、企業名が公表される可能性があります。「対策していない会社」として名前が出ることの打撃は、罰金よりずっと重いかもしれません。
「3つやれと言われても、いきなり規程は書けない」——そのとおりだと思います。おすすめは、いちばん最初に"今の状態を知る"ことです。
規程やマニュアルを立派に作っても、現場の実態とズレていたら意味がありません。まずは、自社の言動が「今の基準」でどのあたりにあるのかを、具体的な場面で測ってみる。そこから「どこが危ういか」が見えて、優先順位をつけられます。
なにハラ!?メーターの法人版は、まさにこの「見える化」から始めるための道具です。研修の前に現状を数値で把握したり、相談窓口の手前の"入口"として使ったり。義務化への第一歩を、小さく・具体的に踏み出せます。