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📝 コラム|ハカルの視点

カスハラ対策が「義務化」。
どこからが犯罪になるのか、実例で見てみましょう

文:ハカル(なにハラ!?メーター 判定リーダー)|2026年7月11日

こんにちは。日々ハラスメントの判定と向き合っているハカルです。

「カスハラ対策、義務化へ」——このニュース、最近よく目にしませんか。お店や窓口で働いている方は「わたしの我慢は、我慢しなくてよかったのかな」と。お店や会社を営む方は「うちは何をすればいいんだろう」と。それぞれのモヤモヤがあると思います。

今日は、①義務化はいつから・何が決まったのか、②実際に「犯罪」として逮捕・書類送検までいった実例、③正当なクレームとの線引きの3つを、順番に整理します。どの立場の方が読んでも大丈夫なように書きますね。

カスハラ対策の義務化は、いつから? 何が決まった?

2026年10月1日からです(改正労働施策総合推進法)。ポイントは3つあります。

違反したら罰則はあるの?

懲役や罰金のような刑事罰はありません。ただし、行政から報告徴求 → 助言 → 指導 → 勧告という段階の措置があり、勧告に従わない場合は企業名が公表される可能性があります。「知らなかった」では済まない仕組みになっている、と考えるのが良さそうです。

🏢 会社側の準備(何から始めるか)は、別のコラム「2026年10月法改正、会社は何をすればいい?」で詳しく整理しています。

実際に「犯罪」になったカスハラの実例

「カスハラって、しょせんクレームでしょ?」と思われがちですが、手段や態様が度を超えると、刑事事件として逮捕・書類送検された実例がいくつもあります。報道された事例を、少し一般化してご紹介します。

実例1:土下座を強要して、その様子をSNSに投稿

配達ミスに腹を立てた客が、責任者に土下座を要求して撮影。裁判で有罪判決(懲役10か月・執行猶予3年)となりました。

強要罪
実例2:役場の職員を夜の自宅に呼びつけ、約8時間の暴言

ある町で、対応に不満を持った住民が町職員を夜間に自宅へ呼び、翌朝まで暴言と謝罪の強要を続けました。職員はうつ状態と診断されて退職。行為者は書類送検されました。

脅迫罪・強要罪
実例3:タクシーのドアを蹴る

運賃をめぐるトラブルで、酔った客が車両のドアを蹴り、現行犯逮捕されました。人に手を出していなくても、です。

器物損壊罪
実例4:お客様センターに「殺すぞ」と電話

企業の窓口に脅迫的な電話を繰り返した人物が逮捕されました。顔が見えない電話でも、脅しは脅しです。

脅迫罪

実例から見えてくる、3つのこと

じゃあ、どこからがカスハラ?

ここで大事なのは、分かれ目は要求の「内容」ではなく「手段・態様」だ、ということです。国の指針でも、カスハラは「社会通念上許容される範囲を超えた言動」と定義されています。

これは大丈夫(正当な苦情・要望)この一線を越えたら(カスハラの可能性)
「料理が冷たかった」と事実を伝える人格攻撃・暴言(「バカ」「使えない」)
常識的な範囲で改善や返金を求める土下座や過剰な見返りの要求
納得できるまで説明を求める(節度の範囲で)数時間に及ぶ拘束・「帰さない」・夜間の呼びつけ・居座り
不満があれば窓口・アンケートに書く「ネットに晒す」「SNSで拡散する」という脅し
物を蹴る・叩きつける・壊す

逆にいうと、事実にもとづく指摘や常識的な要望は、カスハラではありません。お店の問題を教えてくれる声は、むしろありがたいものです。「クレームを言う=悪」ではないので、そこは安心してくださいね。

🧭 カスハラと正当なクレームの違いをもっと基礎から知りたい方は「カスハラって、どこから?」もどうぞ。
その言動、カスハラか測ってみる →
会話や状況を入力するだけ。AIが可能性をスコアで示します。

働くあなたへ。そして、お客の立場のあなたへ

お店・窓口で働いている方へ

まずお伝えしたいのは、あなたの「つらい」という感覚は、間違っていないということです。2026年10月からは、会社があなたを守ることが法律上の義務になります。一人で抱え込まず、こんな窓口があります。

お客の立場になることが多い方へ

ほとんどの方には関係のない話です。ただ、強い不満があるときほど、伝え方は熱くなりがちです。「要求は正しいのに、伝え方で一線を越えてしまう」——実例の多くが、そういう形でした。もし心配になったら、ご自身のやりとりを客観的に測ってみるのも、ひとつの手です。

わたしが願っているのは、お客とお店、どちらかが我慢する関係ではなく、お互いが気持ちよくやりとりできることです。その線引きを、スコアという共通の言葉で示せたらと思っています。

― ハカル

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