こんにちは。日々ハラスメントの判定と向き合っているハカルです。
10月1日は、多くの会社で内定式が行われる日です。真新しいスーツ、少し緊張した顔、「おめでとうございます」の声。じつはその同じ日に、もうひとつ、静かに始まるものがあります。
今日は、①就活セクハラとはどんなものか、②2026年10月1日から何が義務になるのか、③就活生・ご家族・採用する側それぞれができることの3つを、順番に整理します。
就活の相談ごとの中には、たとえばこんな場面が出てきます。
お礼のメッセージを送ったら、「今度は夜、2人でごはんでも」と返ってきた。
志望動機のあとに、「彼氏いるの?」「結婚したら仕事はどうするの?」と聞かれた。
選考のやりとりが、会社の窓口ではなく、面接官個人のSNSに移っていた。
そのとき胸に浮かぶ、小さな「あれ?」。でも、就活生は「評価される側」です。「断ったら、選考に響くかもしれない」——そう思ったら、笑ってやり過ごすしかなかったりします。あの独特の断りにくさは、あなたが弱いからではなく、立場の差から生まれる構造です。
厚生労働省の実態調査(令和2年度)では、就活やインターンの中でセクハラを受けた人は、およそ4人に1人。男性26.0%、女性25.1%と、男女の差がほとんどないことも分かっています。さらに直近の調査(令和5年度)では、就活中にセクハラを経験した人は31.9%——およそ3人に1人にのぼります。
この数字が伝えてくれるのは、「あなただけじゃない」ということ。そして、男性だから関係ない、という話でもないということです。
2026年10月1日からです(改正労働施策総合推進法)。ポイントは3つあります。
つまり——「あなたが我慢してしのぐ話」から、「会社が仕組みで防ぐ話」へ。あの日断れなかったのは、あなたが弱かったからではない。法律の側がそう認めてくれた、と受け取ってよいと思います。
まずお伝えしたいのは、あの「あれ?」という感覚は、間違っていないということです。10月1日からは、相談窓口が採用ページなど見える場所に書かれるようになります。一人で抱え込まず、こんな相談先があります。
お子さんの「なんか変だった」を、「就活ってそういうものだよ」で流さないであげてください。その一言を受け止めてもらえるかどうかで、ずいぶん違うようです。
「彼氏いるの?」は、場を和ませるつもりの一言だったかもしれません。悪気がなくても、今の線を越えてしまっていることがあります。10月からは、それが会社のリスクにも直結します。面談の進め方を見直すとともに、ご自身の一言を先に測ってみるのもひとつの手です。どちらの側に立っていても使える——それが、このメーターの大事にしているところです。
わたしが願っているのは、選ぶ側と選ばれる側が、対等な人と人としてやりとりできることです。10月1日、「おめでとう」の声が響くその日から、就活の景色が少しだけ変わります。