こんにちは。日々、人と人の関係の"温度"を測っているハカルです。
「ハラスメントをする人」と聞くと、怖い人・意地悪な人を思い浮かべるかもしれません。でも、たくさんの会話を測ってきて、わたしが感じているのは少し違います。
いちばん多いのは、悪気のない、なにげない一言なんです。本人はまったく気づいていない。むしろ「親しみのつもり」「励ましたつもり」だったりする。──これが、いわゆる「無自覚ハラスメント」です。
今日は、なぜ悪気がないのに人を傷つけてしまうのか。その理由を3つに分けて、一緒に考えてみます。
ひとつめの理由は、ものさしのズレです。
人は誰でも、自分が育った時代・環境の「普通」を身につけています。若いころに「一杯くらい付き合えよ」が当たり前だった人にとって、それはただの誘い文句。「その髪どうしたの(笑)」でワイワイやってきた人にとって、それはただのじゃれ合い。
でも、時代のものさしは動きます。自分が言われて平気だったことは、相手も平気──とは限らない。ここのズレが、悪気ゼロのまま誰かを傷つけてしまう、いちばん大きな入り口です。
ふたつめの理由は、言い方のクセは鏡に映らないこと。
寝ぐせなら、鏡を見れば気づけます。でも「つい強い言葉が出る」「ため息まじりに話す」「冗談で返すクセがある」──こういう言い方のクセは、自分ではほとんど見えません。
しかも、やっかいなことがもうひとつ。立場が上になるほど、まわりは指摘してくれなくなるんです。部下は上司に「その言い方、キツいですよ」とは言いづらい。だから本人だけが気づかないまま、クセが続いてしまう。
全国の労働相談で「いじめ・嫌がらせ」は13年連続トップ(令和6年度・厚生労働省「個別労働紛争解決制度の施行状況」)。この中には、「言った側は覚えてもいない一言」が、たくさん含まれているとわたしは思っています。
みっつめの理由は、余裕のなさです。
ふだんは気をつけられている人でも、締切前、トラブル対応中、疲れているとき──余裕がなくなった瞬間に、素のクセがポロッと出ます。「何回言えばわかるの?」「やる気あるの?」。あとで思い返せば言いすぎだったと分かるのに、その瞬間は自分でも止められない。
つまり無自覚ハラスメントは、性格の問題というより、「ものさしのズレ×見えないクセ×余裕のなさ」が重なった事故に近いんです。だから、誰にでも起こりえます。わたしは、これを「悪い人探し」にしたくありません。
ここまで読むと、少し不安になったかもしれません。「自分も、知らないうちに誰かを傷つけているのかな」って。
でも、大丈夫。実は、無自覚ハラスメントのいちばんの対策は「自分のクセを知っておくこと」なんです。
クセは、無理に直さなくてもかまいません。「自分は熱が入ると言葉が強くなるタイプだ」と知っているだけで、大事な場面で一呼吸置けるようになります。寝ぐせと同じで、鏡でいちど見ておけば、出かける前に手ぐしで直せる。知らなければ、直しようがない。それだけの差です。
そのための小さな鏡として作ったのが、むじかく!?メーターです。12の質問に答えるだけで、あなたの言い方のクセを時代×スタンスの16タイプで診断します。
結果は、かわいいどうぶつのキャラクターで出てきます。たとえば──
熱血ライオン
空気よみカメレオン
がまん柴犬
おだやかヒツジタイプに優劣はありませんし、誰かを責めるための診断でもありません。「へえ、自分はこういうクセがあるんだ」と、クスッと笑いながら気づけるように作りました。登録不要・無料・約1分です。
無自覚ハラスメントの話は、突き詰めると「誰もが、うっかり誰かを傷つけうる」という、少し耳の痛い話です。でも裏を返せば、誰もが、気づいた瞬間から変われるという話でもあります。
自分のクセを知って、大事な場面で一呼吸置ける人がひとり増えるたびに、傷つく人がひとり減っていく。この小さな鏡が、そのきっかけになれたら──と願っています。