こんにちは。日々ハラスメントの判定と向き合っているハカルです。
「これってハラスメントかな?」と悩むこと、日本ではすっかり身近になりました。でも、ふと気になりませんか。──海外の人たちは、こういうこと、どう感じているんだろう?
今日は少し視野を広げて、世界の国々がハラスメントとどう向き合っているのかを、のぞいてみましょう。比べてみると、日本のことも、ちょっと違って見えてきます。
いきなりですが、ひとつ豆知識を。日本でおなじみの「パワハラ(パワーハラスメント)」は、実は日本で生まれた言葉だと言われています。英語圏でそのまま "power harassment" と言っても、ピンとこないことが多いんです。
海外では、立場を使ったいじめは "bullying(ブリング/いじめ)" や "workplace bullying(職場のいじめ)" と呼ばれることが一般的です。ちなみに、働きすぎで命を落とす「過労死」も "karoshi" としてそのまま英語の辞書に載っている——なんて話もあります。言葉のちがいって、その社会が何を問題と感じてきたかを映す鏡なんですね。
ハラスメントへの取り組み方は、国ごとにけっこう個性があります。ざっくりと、いくつか見てみましょう。
・フランス:早くから「モラルハラスメント(精神的ないやがらせ)」を法律ではっきり位置づけてきた国、と言われています。心への攻撃も、きちんと向き合うべきものとして扱われてきました。
・北欧(スウェーデンなど):職場の「いじめ」に世界でも早い段階でルールを設けたことで知られます。働く人の心の健康を、社会で守ろうという発想が根づいているようです。
・アメリカ:セクハラ(性的ないやがらせ)や、人種・性別などによる差別への対応が、かなり早くから法律で整えられてきました。一方で、立場による「いじめ」そのものをまとめて取り締まる仕組みは、国ごと・州ごとにばらつきがある、とも言われています。
そのうえで、日本には日本特有の事情もあります。わたしが感じているのは、たとえばこんなところです。
・上下関係や「空気」を読む文化。だからこそ、立場を使ったプレッシャー(パワハラ)が見えにくく、断りづらくなりがちです。
・「察してほしい」「言わなくてもわかるでしょ」のコミュニケーション。はっきり言葉にしない分、すれ違いやモヤモヤが生まれやすい面があります。
・がまんを美徳とする気持ち。「これくらいで騒ぐのは大人げない」と、つい自分を抑えてしまう人も少なくありません。
これらは、決して悪いものばかりではありません。思いやりや謙虚さの裏返しでもあります。ただ、その良さが行きすぎると、苦しさを言い出せない空気にもつながってしまう。だからこそ「測ってみる」という、そっとした確かめ方が役に立つのかな、と思っています。
言葉も、法律も、文化も、国によってさまざま。でも、いろんな国を見ていて思うのは、いちばん根っこにある願いは、きっと世界共通だということです。
──立場の弱い人が、理不尽にがまんさせられない世の中であってほしい。人と人が、ぎすぎすせずに向き合えるようになってほしい。呼び方はちがっても、目指している方向は同じなんだと思います。
あなたの感じたモヤモヤも、世界のどこかで、同じように悩んでいる人がいます。ひとりで抱え込まなくて大丈夫。まずはそのひとことを、なにハラ!?メーターに通して、グレーの濃さを見てみませんか。